いつしか深い深い人間的な豊かさが育まれていく第1,224号

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祈りには癒やしの力がある
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  鈴木 秀子(文学博士)

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 好評連載「人生を照らす言葉」。最新号

では、カーリル・ジブラン「子どもに

ついて」を踏まえて、親子の関係

について語っています。

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 親にとって最も辛く悲しいのは、いつも

傍にいてくれると思っていた我が子が

病気や不慮の事故、あるいは自ら

の意思によって亡くなって

しまうことでしょう。

 

 私はこれまでそういう悲しみ

に数多く接してきました。

 

 ごく最近も、二十歳になったばかりの

大学生のご長男を突然の交通事故で

失ったお母様のお手紙を受け

取ったばかりです。

 

 オートバイを運転していた時、後ろから

走ってきた大型トレーラーに巻き込

まれてしまったといいます。

 

 そのお母様は茫然自失の日々を過ごして

いた時、友人の紹介で私の著書に触れ、

私が出演したテレビ番組を繰り返

し見て、そこに小さな光明を

見出されました。

 

 「聖なる諦め」という言葉に力を得て、

この世の中には当たり前のことなど

何一つなく、すべては奇跡の連

続であることに気づかれたというのです。 

 

 お母様の深い悲しみに寄り添いながら、

私は「日々起きてくる出来事には必

ず意味がある」という言葉を

改めて思いました。

 

 息子さんは親の手が届かない遠い世界に

行ってしまったとしても、自らの命を

投げ出すことによって人生を生き

ていくことの意味や尊さをご

両親に教えてくれている

のだと感じたのです。

 

それは安閑とした日々の中ではまず得る

ことのできない大切な気づきです。

 

 これまでご両親から受けた愛に対する

息子さんからの恩返しであり、

恵みに他なりません。

 

 もちろん、そうは言っても悲しみは

拭い去れるものではないでしょう。

 

 しかし、悲しみを悲しみとして静かに

受け入れ続けていくうちに、いつし

か深い深い人間的な豊かさが育

まれていくはずです。

 

 たとえ時間や場所はなくても、誰かの役

に立てる方法が私たち人間には与えら

れています。それは祈ることです。

 

 大切な我が子が亡くなったり道を踏み

外したりした時、誰もが無力感に苛

まれます。たとえ何もできない

状況に追い込まれたとしても、

我が子や家族の幸福を思

って祈ることはできます。

 

 そして、祈りには私たちが思ってもみな

いような癒やしの力があるのです。

 

 シスターとして祈りの人生を送ってきた

私は、そのことを強く確信しています。

 

 『致知』2018年12月号【最新号】

    連載「人生を照らす言葉」P122

 

今回も最後までお読みくださり、

     ありがとうございました。感謝!

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