ただ単に民営化するだけで成長するわけがありません 第1,254号

 日本のインフラが度重なる災害の影響

で、様々な問題を露呈してきた昨今。

 

 インフラ整備など国づくりの根幹を担う

国土学の専門家である大石和久さんと

藤井聡さんは、この現状に警鐘を

鳴らしています。

 

 本日は、お二人の対談の中から関西空港

の事例に関する議論を取り上げます。

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藤井 聡(内閣官房参与)
×
大石 久和(国土技術研究センター

           国土政策研究所

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【藤井】
もう一つ、先の台風による高潮で浸水し、

日本経済に大きなダメージを与えた関

西空港の事例を考えてみましょう。

 

 関西空港を運営する企業の説明では、

「ここまでの高潮は想定外だった」

と言っていますが、専門家は皆、

事前に想定している高潮だった。

【大石】
高潮で浸水することは100%分かって

いたことでしたね。

【藤井】
それなのに、何の対策もされていなかった

のは、関西空港が民間企業に任されて

いたことが色濃く関係しています。

 

 関西空港は2016年に民営化されたのですが、

それが進められたのも、公共インフラを

民営化すれば、政府支出を削ること

ができるだろうという緊縮

財政の考え方からです。

 

 ではなぜ民間企業では高潮に対応できなか

ったかというと、民営化するとは市場で

競争することであり、市場で競争す

るとは値段が安いほうが勝つと

いうことであり値段を安

くするとは防災・減災の

ような長期的投資に時間とお金を

十分にかけられないことを意味するからです。

 

 したがって、公共インフラを民営化すれば

するほど、防災・減災投資はどんどん

カットされていくわけですね。

 

 さらに今回の関西空港のケースでは、浸水し

てからしばらく何も対策が行われなかった。

それは空港の株を持っている日本企業

とフランス企業の意見が食い違って、

対応方針が定められなかったからです。

 

 このようなことは政府が運営していれば

絶対に起きなかった、と言えるでしょう。

【大石】
地下施設に関しては、2010年頃、既に中央

防災会議が「浸水するから地下に重要施

設を入れてはだめ」と勧告している

んですが、経営陣は発電機等を

地上に上げる努力を全くしていません。

 

 おまけに、気象庁の情報で強力な台風が

来るのが事前に分かっていたのに、当

日に経営トップが関西にいないなど、

どの判断を取っても危機管理を

やろうという意識がまるでない。

 

 彼らからは国がつくった空港という

重要なインフラを使って儲けよう

という感覚しか伝わってこない。

 

 実際お金のかかる防災・減災のため

の対策を何もしてこなかったわけ

ですから。そもそも日本人は、

民営化すればうまくいく、

経済成長できるとい

う考えに侵されてしまっているんです。

 

 果たして道路公団や郵政を民営化

して経済は成長しましたか?

 ただ単に民営化するだけで成長する

わけがありません民営化に関し

ても、そろそろ反省しなけれ

ばならないと思います。

 

【『致知』のキーワード】

・公共インフラを民営化すればするほど、

防災・減災投資はどんどん

カットされていく

・民営化すればうまくいくという考え

に侵されてしまっている

 

 『致知』2019年1月号【最新号】

      特集「国家百年の計」P60

 

今回も最後までお読みくださり、

         ありがとうございました。感謝!

 

 

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