何かの拍子にぐんと成長していく姿を見るのは嬉しいですね 第1,023号

 創業以来、実に200年以上の歴史を

持つうなぎ屋「野田岩」。

 その5代目を務めるのが御年90の

金本兼次郎さんです。

 弟子を育てる傍ら、自らもうなぎ職人と

して常に格闘を続ける金本さんの気迫

漲るインタビューをご紹介します。

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 金本 兼次郎(野田岩五代目)

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【金本】
 少し前の話ですけど、入ってきてから

もうすぐ6か月が経つというのに、

一向にうなぎがうまく裂けな

くて全くお手上げの子がいましてね。

 もうどうすればいいか、

僕にも分からない。

 ところがある朝、いつものように包丁

を持って、「いいか、こうやるんだ

ぞ」ってやってみせたら、パッと

できるようになった。勘を覚えたんです。

 ──それは一瞬ですか。

 一瞬。それには僕も驚いた。「おい、

おまえ裂けんじゃねえか」って言っ

たら、嬉しそうな顔をしてね(笑)。

 それからはもう夢中になってやり始

めて、ものにしちゃったんです。

 やっぱり人間っていうのは、頭がいい

悪いに関係なく、何かしらいい

ものを持ってますよ。

 それを教えるほうの人間がどれだけ

引っ張り出せるか、出せないか、

そこなんですね。

 とにかく教えるっていうのは闘いのよう

なもので、苦しくて、きついけど、何

かの拍子にぐんと成長していく姿

を見るのは嬉しいですね。

 何が嬉しいって、これがいま、

一番嬉しいんじゃないかな。

 ──弟子たちの成長が、金本さん

ご自身の喜びであると。

 ただ、僕だって教えている

ばかりじゃないですよ。

 若い連中も朝早くからどんどん出て

くるから、僕は僕で早い時には3時

半に起き出してきて、「ようし、

連中が出てくる前に80本裂い

ちゃおう」って目標を立て

て、ガーッとやるわけです(笑)。

 まだ誰もいない時は仕事も捗るから、時

には「今朝は百本裂いたから、もう上が

るぞ、俺は」って言いながらさっさ

と休憩に入っちゃう。

 だから幾つになっても、格闘なんですよ。

 「きょうは調子がいいぞ」「いつもより

ちょっと早く裂けた」とか、そういった

喜びっていうのは、仕事をしていれば

どこにでもあるわけです。

『致知』2018年6月号【最新号】

       連載「生涯現役」P106

今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝

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