師匠の好きな芸能を徹底的に吸収しようと思った = 3-2 = 第1,535号

 談志は、基本を固めようとしている前座を

対象に発言したのではない。一人前の

落語家に対しての言葉だろう。

 落語を魅力的にするにはどうしたらいいのか。

答えは経験、あるいはカルチャーショック。

 談志が凄いといわれる所以は、この経験値

がどの落語家より高いからだ。

 刑務所にでも入ってくりゃあいいんだ。

談志は弟子に言う。悪事をなせという

意味じゃあない。常人には経験出

来ないことが経験出来れば、

面白い落語を語れる可能

性が高まるだろうと言いたいのだ。

 海外に出かける。

 魅力的な人間と会う。

 激しい恋愛をする。

 修羅場をくぐりぬける。

 さまざまな経験を重ねた落語家と、世間に

なんら興味がなく、だが落語の稽古だけ

はたくさんする落語家と、どちらの

落語を客は聴きたがるか。

 映画を観る。本を読む。音楽を聴く。さま

ざまな芸術に触れる。こういった行動も

一種の経験となる。新橋の焼き鳥屋

にたむろしているサラリーマン

と同じような生活をしてい

る落語家が、面白い落語を語れるはずがない。

 談志が「稽古をする落語家にろくな奴は

いねえ」といったのはこういう

意味だと私は解釈した。

 相手にメッセージを伝えたくて懸命な

人間は、縦に動く。政治家の演説

を見てもらえば分かります。

 我々の生業は落語である。すなわち話芸だ。

情景を客の脳裏に浮かばせなくてはなら

ない。だから揺れてはいけない。

 名人の落語には無駄な動きがない。小さん

師匠は手すらほとんど動かさなかった。

ただし情景はくっきり見えてくる。

 「落語家は日舞をやれ」とよく言われる。

手を動かした時、汚く見えないために

だ。手の所作が美しくないだけで

客の集中力は削がれてしまう。

 極論、いや正論だと思うが、「落語家

は動くな!」と言いたい。

 いずれにせよ、凡百の落語家が彼らの真似

をしても、そのレベルにはまず達すること

ができず、芸として崩れてしまうだけ

だろう。無駄な動きが少ない方が

観客のイマジネーションが放題

膨らみ、落語が立体的になる。

 下手な役者ほどやたら表情を

つくり、喚きたがる。

 名人の落語を聴くと眠くなる理由。

 入門して初めて稽古をつけてもらった時、

感情を全く入れず淡々と前座噺の「道灌」

を語る師匠に、カルチャーショックを

受けた。「落語にはリズムが重要

なのだ」と初めて知った。

 プロの中でも「上手い」といわれている人

は全員、素晴らしいリズムを持っている。

 真打になることを焦る必要はない。落語

は一生やっていく芸能だ。落語を理解

せぬまま芸を固めてしまうより、き

ちんと理解して前に進む方がのち

のち絶対に成長できる。

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 今回も最後までお読みくださり、

       ありがとうございました。感謝!

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