才能よりも遥かに大切なもの 第1,356号

「才能がないことが才能だった」。
そう語るのは日ハムの栗山英樹監督です。

建築家の隈研吾さんが、若かりし頃、
恩師から「建築っていうのは才能じゃなく粘りだ」
という言葉と相俟って、人として大成する
ためのヒントが濃密に語られています

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 隈 研吾(建築家)
   ×
 栗山 英樹(北海道日本ハムファイターズ監督)
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【隈】
僕がお世話になった人といえば、
大学院の恩師・原広司先生が真っ先に頭に浮かびます。
先生と一緒に2か月間、アフリカで集落調査を行った時、
サハラ砂漠を車で縦断中に、寝袋を並べて野宿をしながら、
ご自分の夢やいろいろな人生の話をしてくださったことは、
忘れ難い思い出です。

教室にいる時は、先生と学生は上下関係だけど、
空を仰いで寝ている時は人間同士の付き合いになるんです。
格好をつけることもないし、嘘も言えない。
先生の正直な気持ちを聞けて、僕もあんなふうにして
若い人を育てたい、と心から思いましたね。

その時、ふと原先生がこうおっしゃったんです。
「建築っていうのは才能じゃなく粘りだ」と。
先生の師匠である丹下健三さんの言葉だそうですが、
天才的な才能の持ち主と思われている丹下さんでさえも
「才能はある意味、どうでもいいんだ。
どこまで粘れるかだけだ」とおっしゃっていたというんです。

この言葉を聞いて、僕も「ああそうなのか。
粘っていりゃ、一角の人間になれるかもしれないな」
と、そう思いました。

(中略)

【栗山】
隈さんは、いま「大切なのは粘り」とおっしゃいましたが、
僕も野球が大好きという思いが人一倍強かったからこそ、
この道で粘り強く生きてこられたように思います。

才能がないことが才能、才能がないからこそ頑張れる、
努力するという感覚が僕の中には常にあって、
いまでは才能がなかったことが
逆によかったとすら思っているんです。

【隈】
確かに何の世界でも好きということが
根本にないと長続きしないし、
人として大成もできないでしょうね。

いろいろなスタッフを見ていても、
やはり楽しく仕事をしている人、その人の脇にいるだけで、
こっちまで楽しくなるような人が伸びている気がします。

【栗山】
僕は選手たちに野球選手として
成功してほしいという願いを持っていますが、
仮に野球選手として成功できなくても
人として成功してほしいと強く願っているんです。

やはり最後にはその人の人柄なんですね。
人柄がいい選手は野球も勝手に伸びていく。人生も拓けてくる。
最近、とみにそう感じることが多くなりました。

【隈】
才能よりも人柄。僕も全くそのことに同感です。
そのこともあって隈事務所の入社試験の面接は
僕自身が行うことにしています。

12時間という制限を設けてこちらから与えた建物を
設計させるわけですが、僕が夜遅く事務所に帰ってきて、
その設計に込めた思いを本人に直接説明させるんです。

その時の声の調子だけでも、建築に対する熱意や人柄、
自信がどの程度のものなのかが伝わってきますね。

 『致知』2019年4月号

         特集「運と徳」P12

 今回も最後までお読みくださり、

       ありがとうございました。感謝!

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