特捜部の仕事は世の中のドブさらいだ 第1,399号

 元東京地検特捜部長・宗像紀夫。彼が明らか

にした「極秘メモ」「日記」の数々……

 初めての著作! ——随所に捜査時のリアルタイム

の日記も挿入。臨場感あふれるノン

フィクション回顧録

 私の経験を踏まえていえば、特捜部が手がける

独自捜査事件は、マスコミに「気付かれる

ことなく」着手できれば、それで半分

は成功したようなものと昔は先輩

検事からよく言われたものだ。

 特捜部は戦後の闇物資摘発

から生まれた組織だ。

 いい意味でも悪い意味でも、特捜部は検察の中

でも、もっとも世間の注目を浴びる部署だ。特

捜部とは正式には「特別捜査部」という。

 そもそも特捜部の歴史は、戦後、1947年に

東京地検に「隠退蔵事件捜査部」が設置

されたことにはじまる。それは闇

物資などを取り締まる経済

専門部だった。

 特捜部に配属されるのは、ほんのひと握りの

検事だ。特捜部の中でもっとも大きい東京

地検特捜部といっても、検事の数は、

せいぜい30~40人程度のものだ。

 特捜事件とは、粗暴犯や殺人などは扱わない、

いわばホワイトカラークライム、知能犯罪

が中心だ。そのため、血が流れるよう

なヤクザの抗争事件のような

ものはやらない。

 特捜の独自捜査とは、警察とは関係なく、自分

のところで事件の端緒、ネタをつかんで

捜査にかかることだ。

 特捜部の部長や副部長など幹部は、世の中で

どんなことが起こっているかと、日ごろ

からアンテナをなるべく高く掲げ

ておかなければならない。

 そのため、新聞記事はもちろんのこと、週刊誌

の記事、あるいはどこかの会社の内紛がある

といった情報など、世情のさまざま

なことに目を配る。

 わたしが特捜部の副部長や部長のころは、出勤

すると新聞、雑誌などの記事すべてに目を通

して、「ちょっとこれは臭うな」「これ

は事件になりそうだ」と引っかかれ

ば、担当のグループに調査

を割り振る。

 ロッキード事件の主任検事が吉永祐介さんだ。

 吉永さんとはじめてお会いしたのは、1977年、

福島地検から東京地検特捜部に着任したときだ。

 吉永さんは「特捜の鬼」と呼ばれていたので、

どんなに怖い人なのだろうと思っていたが、

小柄な普通のおじさんで、初めてお会い

したとき、「小さな事件もこつこつ

捜査をしていると、やがて大き

な事件にぶつかる。焦らず

にゆっくりやりなさい」

と声をかけていただいた。

 吉永さんは、自分より前の時代の特捜事件で

続いた無罪判決について、当時の強引な

捜査手法に批判的で、証拠の評価

が非常に厳しい人だった。

 私が特捜部長として指揮したゼネコン事件の

ときには、検事総長だった吉永さんから呼

ばれて、「証拠は大丈夫か」と念を押

された。それほど、証拠について

厳しかった。吉永さんは「特

捜部の仕事は世の中のド

ブさらいだ」とよく話していた。

 いまの特捜部に吉永さんの精神がどこまで

生きているのか。私は生きていて

ほしいと願っている。

 宗像紀夫『地検特捜部長の極秘メモ:特捜

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 今回も最後までお読みくださり、

       ありがとうございました。感謝!

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