自分の家に泊まって.しばらくここで仕事をしてくれ!! 第 825 号

 イースター島のモアイ像を修復した人が

日本人石工だったことをご存じでしょうか。

 左野勝司さんがその人。

 この道60年以上の匠です。

 「一流になる人は心構えが違う」と思わ

せる若き日の修業時代のエピソード

を紹介します。

───────「今日の注目の人」───

  左野 勝司(石工)

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──独立を志されたのですね。

 独立しようと思った理由は

もう一つあります。

 棟梁が家に行けば「大工さんの棟梁はん、

来てくれはったで」と歓迎されるのに、

石工だけは「あ、石工も来よった

がな」と言われる。

 石工は見下げられた職種の一つだという

ことを、思い知らされたんです。

 子供ながらにこれは悔しかったですね。

 まだ独立前ですが、僕は日本の石工が

ヨーロッパに行ったという話を聞いた

ことがありませんでしたから、それ

なら自分が真っ先に行ってやろう

と思いました。

 往復の旅費だけで80万円ほどかかる時代

でしたが、給料は1円も使わず、酒は一滴

も飲まずにコツコツとお金を貯めて、19

歳の時に一人で日本を飛び出したんです。

──人並み以上の石工になりたいと

 思われたのですね。

 と同時に世界を見てみたいという

思いもありましたね。

 向かったのはフランスのパリで、

シャンゼリゼ通りなど石造物

の多さには驚きました。

 ルーブル美術館に行くと、階段の補修

工事をやっていて、僕は四時間も五時

間も作業に見入っていたんです。

 しばらくすると石屋さんのほうから声を

掛けてきて、僕は手真似で「道具を貸

してほしい」とお願いしました。

 コンコンと大理石を割ったら、まぁこれが

まっすぐに綺麗に割れてしまいましてね。

 「自分たちより上手く割れるじゃないか」

というので、現場監督が「自分の家に

泊めてあげるから、しばらくここに

いて仕事をしてくれ」と言ってくれました。

 信じられないような話でしょう(笑)。

 ※左野さんのその後の活躍については

 11月号で詳しくご紹介しています。

 『致知』2017年11月号

       特集「一剣を持して起つ」P42

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・『致知』はこんな雑誌です。
http://www.chichi.co.jp/special/teiki1708/
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう

             ございました。感謝!

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