賠償係の請求書処理のフォローをするためだ 第1,579号

2019/11/13 (水) 19:00

 東日本大震災によって引き起こされた福島第一

原発事故によって、周辺住民や事業者は甚大

な経済的打撃を受けた。その救済措置と

して2011年8月に原子力損害賠償支

援機構法が成立し、東京電力は

同年9月から本格的な賠償を始めた。

 東京電力によれば、2019年7月12日までで請求

は延べ290万件を超え、約9兆622億円が被害者

に支払われている。そしてその財源には、国

民の税金や電気代が充てられている。

 賠償係の設立を聞かされたのは、そんなとき

だった。当初は全社員から無作為に人員が

選ばれ、その賠償係に異動させられた。

 そして4月の設立から12ヶ月後、「人数が圧倒

的に足りない」と岩崎のような末端社員に

まで組合経由で説明があったのだ。

 上司は言った。「賠償係を組織化します。もっ

と人員が必要になります」「それでも俺は行

くよ」岩崎や竹内の選択に、みな驚きを

隠せなかった。そのときの心境を、

岩崎はこう振り返る。

 「リーマンショックによるJALや山一証券の

破綻が根底にあり、プライベートでは妻と

離婚。総合的に見てこの時期、自分の

人生は明らかに下り坂でした。

 東電も、JALや山一証券のように大量リス

トラが断行されたり、自主廃業に追い

込まれるかもしれない。

 振り返れば、底辺校から自分をここまで引き

上げてくれたのは東電だった。晴れて大企業

の一員になって親孝行もできた。でも私は、

これまで全く会社に恩返しが出来ていな

い。仮に会社が無くなってしまうなら、

私がその殿(しんがり)になり、一番

後ろからでも人が嫌がる仕事を

率先してやりたい」

 研修で講師に寄り添っていたのが、デロイト・

トーマツ・コンサルティングの面々だ。東電

に代わって賠償業務を指南する役目を仰せ

付かる、民間のコンサルタント会社であ

る。見かねたデロイトが、背後から囁

くように耳打ちして回答を伝えていた。

 原子力損害賠償についてのスキルなど持ち

合わせようがない東電は、まさにデロ

イトに丸投げしていたのだ。

 デロイトの社員は、傍目に見ても馬車馬の

ように朝から晩まで働いていた。仕事場

に連泊することなどザラで、それも

1、2時間しか寝ていない有様だった。

 賠償が本格化すると、このデロイトから会計士

や税理士がローテーションを駆使して、日々、

100人単位で送り込まれた。賠償係の請

求書処理のフォローをするためだ。

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 今回も最後までお読みくださり、

     ありがとうございました。感謝!

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