≪SF映画を超えた世界≫未来を変える新薬「ナノマシン」 第 87 号

 いま、医療の世界で注目を集める「ナノ

マシン」。

 想像もつかないような極小レベルの世界で、

いまとてつもない研究が進められている

のですから驚きです。

 夢を現実のものとした片岡一則さんの

開発秘話。

 その一端をお届けします。

────────『今日の注目の人』──

◆ 未来を変える新薬「ナノマシン」 ◆

片岡 一則(東京大学大学院教授)

───────────────────

──現在、片岡先生が開発されている

 「ナノマシン」は世界中から注目を

集めていますね。

 私が高校生の時に『ミクロの決死圏』という

SF映画が流行りました。

 お医者さんとその乗り物をうんと小さくして

血管の中に送り込み、患部まで行って体の

中から病気を治してしまうという。

 そういう映画だったんですね。

 元ネタは手塚治虫さんの『38度線上の怪物』

という漫画だと言われていますけど、とにかく

その映画を見て結構感動したんです。

 私が何を開発しているかというと、『ミクロの

決死圏』で描かれているような、血管から体の

中の微小空間に自由に入り込んで、病気を

治療したり診断したりする極小のマシン。

 これを完成させることが一つの究極

の目標なんですね。

──半世紀前のSF映画の世界がより進化

 した形で現実になりつつあると。

 そうですね。

 マシンと言っても歯車を組み合わせたり、材料

を切って貼り合わせる従来の機械ではなく、

いろいろな機能をつくり込んだ、高分子

ミセル(集合体)で、そのサイズは

50ナノメートルくらいです。

──50ナノメートルというのは……。

 50万分の1ミリ、だいたい髪の毛一本の太さの

1,000分の1と言われていて、ウイルス

と同じ大きさなんですよ。

──想像もつかない世界です。

 ナノマシンの第一段階としては、抗がん剤

を内包した高分子ミセル。

 これをがん細胞の中心まで運び、

集中的に薬を働かせると。

 副作用がほとんどなく、耐性がんや転移がん

にも非常に高い効果を発揮することが、

科学的に証明されているんです。

 詳細は、『致知』2016年3月号P10 

     特集「願いに生きる」をご覧下さい。

   今回も最後までお読みくださり、

ありがとうございました。 感謝!

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