美しく、逞しく生きてほしい継続は力なり 第 95 号

 美しく、逞しく生きてほしい──

 その願いは、時代を超えて女の子を持つ

親に共通の思いですね。

 水戸徳川家の流れを汲む松平洋史子さんと

会津藩士の血を引く石川真理子さんとの

対談には、武家の祖母から学んだ女性

が凛として生きる知恵が溢れています!

────────『今日の注目の人』──

◆ 明治生まれの祖母からの教え ◆

松平 洋史子(葵パール社長)

    ×

石川 真理子(作家)

───────────────────

【松平】

 私は祖母から教わったことで、一つとても

印象に残っていることがあります。

 中学校に入った時でしたけれども、祖母が

私を呼んで、「洋史子ちゃん、きょうから

あなたは一人の女性になったのよ。

 だからこれからたった一つだけ、これだけは

一生やり続けようと思うことを心に決めなさい。

 人には内緒にして、もし誰かに気づかれたら、

その時からお話ししてもいいのよ」って

言われたんです。

【石川】

 あぁ、一生やり続けようと思うことを

決めなさいと。

【松平】

 それで何にしようかと考えていたら、たま

たま雨の日に祖母が、傘で路面をトントン

って叩いて雨しずくを落としてから車に

乗る仕草を見て、あぁ素敵、これに

しようって思ったんです。

 私は雨の日にお車に乗る時、中を濡らさ

ないように傘をトントンとやることに

しようと決めて、中学の時から

ずーっと続けてきたんです。

 そうしたらつい最近なんですけど、雨の日に

タクシーを拾って傘をトントンってやって

から乗ったら、運転手さんが「僕は長い

ことタクシーの運転手をやってきた

けれども、お客さんのように気を

使って乗ってくれた方は初めてです」って

感激してくださったんです。

 ずっと内緒にしてきたことが、そこで

とうとう人にバレたのね(笑)。

 それできょうこうしてお話しできるん

ですけれども。

【石川】

 素敵なお話ですね。お祖母様はそのように、

ご自分の姿でいろんなことを教えてくだ

さっていたのでしょうね。

 

 月刊誌『致知』 2016年4月号 

          特集「夷険一節」より

       今回も最後までお読みくださり、

       ありがとうございました。 感謝!

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