いつ自分が活躍する大舞台が来るかわからない (2-2) 第 145 号

常井健一『小泉純一郎・独白』

・「政治家は人が育てるっていうより、

自分で勉強するものなんだよ。

別に派閥で教えているわけじゃないよ」

・「政界は義理人情っていうのが大事なんだ。

関係ないといっても実際は

見えないところで大事にしている」

・「外国人のクラシック好きとか

オペラ好きなんていうのは世界共通の話題だから

当たり前なんだよ。

日本に興味持ち出したら、歌舞伎や落語に興味を持つんだと」

・「あいさつは3分以内に終われ。

聞くほうには3分は長いんだよ。

結婚式でも短いほうがいいんだ。

つまらない話をする人ほど

『簡単ですがこれで終わります』

と言う。

あと、間が大事。

早口は駄目なんだ」

・「政界っていうのは敵味方がすぐ変わるんだよ。

腹心だった者が裏切るし、

敵が味方してくれる時もある。

最初から決めるものじゃない」

・「秘書だった飯島勲は

私が厚生大臣、郵政大臣、総理になった時も全部秘書官、

同じなんだ。

飯島は30年間替えていないんだよ。

私のことを一番わかっている。

大変助かった。

あんなに仕事好きもいないよ」

・「和歌も好きなんだ、短歌。

電車乗っても飛行機乗っても本なんか読まないで、

短歌を考えている。

退屈しないんだ。

本読まないで自分で書いていくんだよ」

・「憲政の神様、尾崎行雄はこう言っている。

『人生の本舞台は常に将来に在り』

いつ自分が活躍する大舞台が来るかわからないという意味。

これ、尾崎は90過ぎても言っていたんだからすごいよ」

・小泉は、いつも決まって、

手ぶらで現場に登場する。

「講演は余談っていうか、

脱線するような話っていうのが大事なんだよね」

・小泉は初当選同期で連続当選者の中では

もっとも遅く政務次官に就任し、

党国対副委員長や全国組織委員長など

本人が望まぬ日陰のポストを引き受け、

長い長い「雑巾がけ」を強いられた。

その雌伏の時期に得た教訓が、

敵にも味方にも義理や人情を

重んじる態度に表れている。

・また小泉は、

「発表する前に原稿をチェックさせて」

などと、三流政治家が我が物顔で

注文してきそうな野暮なことは一切言わない。

筆者も、彼の発言をまとめた原稿を事前確認ナシで、

『文藝春秋』新年号に掲載した。

・今回の書籍にあたっても、

純一郎氏から電話がかかってきた際、

「書籍にします」

と切り出すと、

「ああ、いいよ。

常井さんの名前で書くなら。

お好きに出してください」

という明快で歯切れの良い返事をもらった。

・筆者は、今回の仕事を通じて、

現役時代の「小泉純一郎にオフレコなし」

という評判は本当だったのだと痛感した。

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 今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました。感謝!

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