世界情勢から日本を眺め・考えるセンスを磨く 第 173 号

戦後、敗戦国の学問体系から排除された地政学――だが、

世界がいまだこの理論によって動いているのならば、

我々はただちにこの学問の何たるかを知らねばならない。

・アメリカは民主主義の国だから、議会で公聴会を開く。

公聴会の記録を丹念に読むことで、ペンタゴンの政策は

ここに本当の意味があるとか、そういうことが出てくる

わけだ。

・それをロシアも中国も必死になって行って、それに対抗

するためにはどうすればよいかと、じっと研究している。

・戦前までは、日本の地政学も世界に冠たるものだった。

満州や朝鮮半島へ出ていくときの理論的な根拠を

必要としていたからだ。

・国際政治はリアリズムで動いている。

・直接感じたKGBの実力。元KGBの人たちといろいろ

深い議論をした。たまげましたね。

ものすごい頭のいい人ばかりでした。

・インテリジェンスというものは、そんな簡単な仕事では

ない。本当に、知的な仕事だ。

・エマニュエル・トッドの『ドイツ帝国が世界を破滅させる』

というドイツ第4帝国の復活を警戒する本が売れている。

・トッドは、フランスが本当にドイツの家来になったと嘆いて

いるが、経済的にはその通りだ。フランスは財政的にも、

物づくりでも、ダメになってしまった。

 これまでフランスが唯一誇っていた原子力産業の「アレバ」

も、いま大赤字だ。これがダウンしてしまうと、もうフランス

にはこれという大企業はない。

・トルコと一番親しいのはドイツだ。ドイツのゲーレン機関、

いまのBND(連邦情報局)は、トルコの軍情報機関とも

すごく深い関係がある。

BNDはトルコを通じて中東の世界に入り込んでいる。

・我が国が、真の独立国家として自立するためには、自前の

インテリジェンスが必要だ。

 各国のインテリジェンスの仕事をしている人たちは、法学や

経済学なんてやった人はほとんどいない。文化人類学や歴史を

勉強した人だ。

・岡崎久彦さんがかねてから言っていたように、アメリカは

議会が非常に重要になる。議会の公聴会で、CIAや

国防総省(ペンタゴン)、国務省の担当者がいろいろ来る。

・その公聴会の議事録を丹念に分析することによって、

アメリカの政策の方向がわかれば、それに対して中国が

どう出てくるかもわかる。

・軍事技術の知識が不可欠である。この軍事的な知識が

ないと、国際情勢の分析などできない。

・なぜ中国はアジアインフラ投資銀行をつくったか。

採算性とか審査基準とか、中国はそんなこと考えてはいない。

まず最初に地政学的な戦略があるのだ。

そこに道路をつくる。鉄道を通す。ただ物を運ぶための鉄道

ではないのだ。これは戦略的な鉄道なのだ。

・諸外国の情報機関の工作資金はどこからくるのか。たとえば、

英国のMI6は、どこで資金を稼いでいるかというと、

これは極秘になっているが、実際はカリブ海のケーマン諸島の

タックスヘブンなどを使ってマネーロンダリングをしている。

・国の税金で直接、工作資金を払っているということになると、

スパイ活動のとき、足がつく。

だから活動費で使うお金はみんなタックスヘブンを経由して

いるのだ。

その意味でもタックスヘブンは英国にとって必要だ。

たから英国はケイマン諸島あたりは守っている。

・岸信介さんほど悪いことを次々とやった政治家はいない。

しかし、彼は国のために悪いことをした。そのとき、

岸さんはいつも写経をする。般若心経を書くのだ。

岸さんは大変に字がうまい。

・岸さんの書は本当に素晴らしい。彼が心をこめて般若心経

を書く。それを書いた後は、悪いことをする。

それは日本のためにやる。そういう伝説があった。

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菅沼氏は元・公安調査庁調査第二部長。ドイツのマインツ大学

に留学経験あり。ドイツ連邦情報局(BND)に派遣され、

対外情報機関の実情を調査した。

今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました。 感謝!

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