一度決めたら断固として やり抜く実行力 第 177 号

 昨年、没後50年を迎えた英国の大政治家ウィンストン・

チャーチル。

 第二次世界大戦下、ナチス・ドイツに席巻されていた

ヨーロッパの地において、いかに英国の独立を保ったのか──。

 そこには20世紀の世界史にも大きな影響をもたらした

二つの決断がありました。

────────『今日の注目の人』──

◆ 世界に影響を与えた二つの決断 ◆

中西 輝政(京都大学名誉教授)

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 自分が信念を持ったことには驚くほど集中して取り

組むチャーチルだが、とりわけ海軍大臣の時代に

下した決断は、イギリスに多大な国益をもたらした

とともに、20世紀の世界史にも大きな影響を

及ぼした。

 一つは軍艦である。それまでの軍艦は石炭で走って

いたが、「これからは石油の時代だ」と考えた

チャーチルは、既に第一次世界大戦の一年前に石油で

動く軍艦での艦隊編成に切り替えた。

 石油に換えると、それまでの石炭の軍艦とは比べ

ものにならないほど速度が速く、いったん燃料を積み

込めば何十日も航海していられるため補給基地が

いらない。

 もう一つの決断は、暗号解読、すなわちインテリ

ジェンスに徹底的に力を注いだことである。

 第一次世界大戦におけるイギリス海軍の暗号解読は

アメリカの参戦に大きく貢献したが、それから約30年。

 第二次世界大戦でのイギリスの勝利は、まさしく

磨き上げられたインテリジェンスの勝利であり、

それは専らチャーチルの「決断の勝利」といっても

過言ではない。

 1940年にナチス・ドイツがイギリス本土へ侵攻を

始めた時、イギリスはその高度な暗号解読技術を駆使

して既にドイツ軍の極秘通信を傍受していた。

 「イギリス上陸作戦」のためにドイツ空軍が空の戦い

(「バトル・オブ・ブリテン」)に着手した時には、

イギリスの迎撃部隊はドイツの爆撃機がいつ、

どこから飛んでくるか、手に取るように分かるように

なっていた。

 それゆえ、圧倒的に優勢なドイツ軍の空襲を見事に

撃退し、国土を守り抜くことができたのである。

 いったいどこからこの着想を得たものか、チャーチル

の慧眼には今日でも驚きを禁じ得ない。

 ちなみに、イギリスから暗号解読のノウハウを得た

アメリカは、ミッドウェー海戦で日本海軍の動向を

事前に察知し大打撃を与えた。

 1914年のチャーチルの決断は日本の運命にまで

影響を及ぼしたわけである。

 革新的なことを思い切って導入するチャーチルの

リーダーシップによって、イギリスは次々と戦局を打開

していった。

 その天才的な洞察と、一度決めたら断固としてやり

抜く実行力は、余人をもっては替え難いものがあった。

※不屈の人・チャーチルの一生をそのたぐい稀なる

リーダーシップの観点から描いた記事の続きは

本誌をご覧ください!

『致知』 2016年4月号 特集「夷険一節」P52  

   今回も最後までお読みくださり、ありがとう

              ございました。 感謝!

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