仕事に気持ちを込めるにはどうしたらいいか 第 206 号

とにかく仕事を人一倍頑張れば、 皆が認めてくれる

 世界一清潔な空港として国際的に高い評価を受けて

いる羽田空港。

 その羽田空港で、最近注目を集めているのが

掃除のプロ、新津春子さんです。

 27歳にして全国ビルクリーニング競技会で日本一に

輝いた新津さんの掃除道とは──

────────[今日の注目の人]───

◆ プロが語る掃除道 ◆

新津 春子(日本空港テクノ環境マイスター)

───────────────────

 空港の清掃は特殊な仕事だし、たくさん勉強

できると聞き、私はアルバイトでもいいから

働きたいと懇願したんですけど、

 「いまは募集していません。なおかつ、うちは

男性しか要らない」って断られたんです。

 その言葉を聞いた途端、火がついちゃったん

ですね(笑)。

 男性だけで、女性は要らないってどういう

こと?って。

 それで意地でもこの会社に入りたいと思ったん

です。

 常務に食い下がって「男性と同じペースで、

同じ量の仕事ができれば何も文句ないでしょ?」

 って言ったら、ある日「これを読んでおいて」

って求人票を渡してくれました(笑)。

それで採用になったんです。24歳の時でした。

 その頃は「とにかく仕事を人一倍頑張れば、

皆が認めてくれる」と必死でしたから、

自分中心だったんです。

 冒頭にお話ししたような心を込めて清掃する

とか、そういう考えは一切ありませんでした。

 そのことに気づかせてくれたのは鈴木常務

なんですね。

──詳しくお聞かせください。

 入社から3年経った時、私は全国ビルクリー

ニング技能競技会に会社の代表として出場する

ことになりました。

 全国大会の前に予選大会があって、私としては

100パーセント出し尽くしたんですけど、2位

だったんです。

 その結果に納得がいかなくて、常務に

「何がいけないの?」ってぶつけると、

ひと言「気持ちを込めていない」って。

 私が「どうやって気持ちを込めるの?」

と聞くと、「急ぐあまり道具を使ったら

ポンポン投げるように置いているでしょう。

それが気持ちがないってことだよ。

道具をつくった人が見たらどう思う?」。

もう返す言葉がありませんでした。

 そこから全国大会までの2か月間、私は道具や

物も人だと思って、使ったら「ありがとう」って

言いながら置くようにしていきました。

 ただ、常務は「自分で考えろ」という感じで

細かいことは教えてくれない。

「気持ちを込めるにはどうしたらいいか」

 って毎日考えていました。

  ある日、お客様の動きをずっと見ていると、

答えが分かったんですよ。

※2か月後に開催された全国大会では見事日本一の

座を射止めた新津さん。

 日本一に輝くために得た気づきとは何だった

のでしょうか。本誌でチェックしてみてください!

『致知』2016年5月号 特集「視座を高める」P50

   今回も最後までお読みくださり、ありがとう

              ございました。 感謝!

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